恵

〘名〙 (動詞「めぐむ(恵)」の連用形の名詞化)

① めぐむこと。なさけをかけること。また、その恵まれたもの。あわれみ。いつくしみ。

※書紀(720)推古一二年四月(岩崎本訓)「其れ此の如き人、皆君に忠(いさをしさ)無く、民に仁(メクミ)無し」

※古今(905‐914)仮名序「ひろきおほんめぐみのかげ、つくば山のふもとよりも、しげくおはしまして」

② あわれんで金品をやること。ほどこし。

※後裔の街(1946‐47)〈金達寿〉三「乞食が恵みをもとめて手をさし出した」